2010年8月19日

私の変化。

最近、、
家の中が非常に落ち着いている感じがします。

こっちに来てからの1年。
良い時もあり、悪い時もあり。

特に夫婦として、まだまだ若い私たち。

不安事、もめ事、不満、苛立は常にあって、現実を受け入れる事に苦しみました。
予定外の妊娠もあり、精神的に追いつめられたように感じた日もありました。

一難去って、また一難。

「受け入れる」「理解する」「あきらめる」の繰り返しの日々。。。

それまでの私の考え方。

「我慢」というのは「解決」ではなくて
「我慢しています」というのは勇気のない人の「逃げ口上」。

、、そう思っていました。

自分で何かを作り出したり、自分の人生を自分で作るとか、変化を起こすとか、
そういう事が出来ない人の「言い訳」。
「私は我慢している」、、というのは控えめに責任転稼してるだけ!

そんくらい、人生を「攻め」の姿勢で生きてきたつもりの私。

日本に生まれて、日本で育ってるので、
問題を解決する時は、「勇気」さえあればたいがい可能でした。

人に求める勇気や、批判する勇気、喧嘩する勇気、頼る勇気、行動する勇気。

自分が動き、考えることで問題は解決する。
、、、そんくらい強気でした。

前の夫の母親が(お姑さん)
「あの人にはね(夫)、ずいぶん悲しい思いをさせられたもんよ」
「ちょっと気に入らなければ、土下座する私の頭を足でふんずけるような人で」
「別れたかったけど、子供をひとりで育てるのは、あの時代では無理だったの」
「でも、今はずっと夫婦で良かったと思ってるの」

こんなことをよく言っていました。
こういう話を聞くとなんか、虫酸が走ると言うか。。汗汗

「大変でしたね。。」
なんて言いながらも、当時、私の中では「変える勇気がないだけじゃん」と思っていました。
もしくは、「それでも幸せだったんだろう、」と。

実際
この夫の前にも離婚していた私。
離婚してから、毎日は戦争の様で仕事と家事と子育てと。
でも、結婚生活は私にとって本物の戦争で辛いもの。
なので離婚後は前よりは120%幸せでした。

だからこそ、「我慢」に美徳を感じなかったのもあるかもしれません。

そして自分で人生を作る自信もあったんです。

しかーーーーーーし!!!

こっちに来てから、この私の考え方は根底からひっくり返されました。
ひっくり返された、というか

それらは、後退したのではなく、無意味だったのでもなく
さらに、
「進化」したように思います。

なぜなら、
言葉もままならない私。
右も左も分からず、ここでは私もこども同然。

ここへ来て徐々にですが、
全ての鼻をへし折られる事になりました(笑)


もし日本なら、自分で解決できることもここでは無理。
システムの悪さと、私の覚えの悪さ、マリちゃんの要領の悪さも相まって。。

我慢したくないし、その為に解決したい、動きたい私からすれば、
こういう状況はすごく苦しく、生きにくい環境でした。

想像していたとはいえ、想像が浅かったのかこっちが酷すぎるのか分かりませんが、
とにかく想像をはるかに超えた不便さと、システムのグレー度合い、
日本との違いに困惑する毎日でした。

そして、夫婦としても。。

ブログにあまり愚痴は書けないな、というのもあったり、
強気で日本を発ったので今さら愚痴れないというのもあって(笑)
あまり人には言ってないのですが、
夫婦喧嘩はもう、そりゃ散々でした。

以前、日本にいる時テレビで「国際結婚カップル特集」みたいなのがやっていて
「とにかく結婚当初は、文化や価値観の違いで喧嘩が絶えなかった」と話すカップルがいました。

それを見て「マリちゃんとは喧嘩しないだろうなぁ」なんて思ってたんです。

ところがどっこい、
今思えば、私たちも同じ。

意外にすごい頑固者のマリちゃん。
そして異常に要領が悪く、物事や社会を知らない、そして非も認めないマリちゃん。

そしてそう言う私も、思ってた以上に打たれ弱く、、

適応能力が低く、

ダメダメな私。

問題視するのは、いつも私。
喧嘩になるのはマリちゃんの対応の悪さ。
解決しないのはイタリアのシステムのせい。
喧嘩が治まらないのはお互いに意地張ってるから。

こうやって、家具が壊れるような喧嘩もしたし、バルコニーから飛び降りかけたこともありました。。。

しかし、ここはイタリア。
日本じゃないし、私は自由ではない。
逃げも隠れも、解決すらできない。
日本にも帰れない。
自分じゃ何もできない。

ため息を飲み込むしかないんですね。。
不安なのに救われるような情報もないし、マリちゃんもお手上げだったり。
それで、マリちゃんに不信感がたまったこともありました。


そうこう生きているうちに、
徐々に徐々にですが。

徐々に、
私の中で変化が起き始めました。

もう、逃げられないし自分じゃ何もできないんだったら
何が出来るだろうって。
考えた訳ではないのですが、
小さな幸せだったり、マリちゃんファミリーと接していて自然にそんな気持ちが出始めて。
積み重ねですが。。

私に足りないもの、を改めて感じる事になりました。
徐々にですが。

それは相手を受け入れるってことだと思いました。

それは「妥協」や「逃げ」や「我慢」ではありません。
それらはもっと簡単です。

でも「相手を受け入れる」ってことはとっても高度でむずかしいです。
少なくとも私にとっては。

ここで言う「相手」とは、粗暴に見える「イタリア」だったり、
いつも受け身に見える「マリちゃん」だったり、様々なのですが。

いわゆる私にとっての問題を受け入れること。

というか、
もう受け入れるしかなんですね、ここにいるってことは。
結婚3度目にしてようやく、明るい光が見えたような気がしています。

もちろん、
暴力を振るう相手や、苦しめようとしてくる相手を受け入れる必要はありませんが。

もともと興味すらなかった「イタリア」。
批判ばかりしていた私ですが、イタリアの事、なんにも知りません。
日本と比べてばっかりで、悪いとこしか見えなくなっていた私。

マリちゃんに対してだって、自分のことや子供の事で一杯で
マリちゃんの事を考えなかったことなんて数えきれません。

それで、徐々にですが変化が起き始めました。

「我慢」ではなくて、「受け入れる」、
受け入れるには、理解が必要で。

それから初めて今さら、
イタリアという国に興味がわいてきて、語学も歴史にもちょっとづつ興味がわいてきました。

なぜ、イタリアという国はこうなのか。
なぜイタリア語はこうなのか。
興味がわいてからは私の心にも変化が起きた様に思います。

それから夫婦に関して。

私の気持ちに変化が出てきてから(本当に最近になって)
関係も変わってきたように思います。

お互い意地を張らなくなった、とか素直になってきた、とか。
私が答えを急がなくなった、とかマリちゃんが非を認める様になったとか(笑)
小さい事ですが。
それに伴って喧嘩も減って、時間も短くなって、不満も残らなくなって。

そして特に思うのは、家の中が(雰囲気が)落ち着いてきた事。

私たちが落ち着いてきたからでしょうか。
特に私が、、笑。

もちろん、人生は「攻め」の姿勢でいたいと今でも思うし、
「我慢」は解決できない人の逃げ口上だという気持ちはちょびっとありますが、

それだけじゃないのかなと。

「我慢」って一言ではいいきれない深い言葉かなって思う様になりました。

私だって、こうして考えに変化がでたのも、状況ががよくなってきたのも、
元をたどれば「逃げられない解決できない、しかたなく我慢我慢の日々」があってこそ得られたもので。
これがなかったら、変化はまだ起きなかったように思います。
私にとっては思わぬ副産物かもしれませんが、、

きっと前の姑も変える勇気はなかったが、幸せだと思える日が来ると信じていたのかなと。
だから我慢することを選んだのかな?
(どっちがって話ではなく私に足りなかったものは、という視点で考えた場合)

ようやく、、と思っています。
普通の夫婦ってこんなかな?と。
いろんなものの上に成り立ってる。
落ち着いてて、なにげない空気で。
相手の事が分かってて、許せる、流せる。
足りないとこを認めて補い合ってる。

自分一人で作ってるんじゃないんですね。
今さら実感しています。

それでようやく安心感だったり、信頼だったりが得られるのかなと。

そうそう、ようやく最近マリちゃんの信頼を得られてきているような気がしています(笑)
大げさですが本当に。

今まで私の持つ「トゲ」のせいでいろんなことが張りつめていたんだな、と。
ほんと、反省。

こういう思考の変化について2人でまだ何も話していませんが、
話さなくても、きっとマリちゃんは分かってるだろうなって
今は、思えます。

生き急ぎ過ぎてたのかなぁ。。。なんて。
幸せになりたいし、幸せにしたいし、自分の人生にあれもこれも求め過ぎて
見えなくなっていたものがこんなにあったんだなぁって。

まあ、それでもまだまだこれからいろんな問題にぶつかるんでしょうが。。笑

そしてこの変化は
間違いなく、これからの私の人生、家族の人生をより良くするんだと
感じています。


というわけで、
今回は素直に、そして正真正銘の本心で書きたい事書きました。
いつも通りの乱文ですが、、、笑

気づかせてくれたマリちゃん、特にマリちゃんファミリーに感謝。

今までそれでも私を見放さなかったマリちゃんに感謝。

。。。です。

4 件のコメント:

  1. sono d'accordissima con te!!!
    他に言うことがないくらい共感です。
    でもマイコさんが幸せで本当に嬉しい。よかった!
    マリちゃんやマリちゃんファミリーには私も感謝。
    (なんで?と言われると困るけど感謝を感じます)

    アタシら夫婦とマイコさん夫婦、似すぎてるかも。w
    出来ることならいつか実際にお会いしたいものです。

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  2. 読んでくださっていつもありがとうございます。

    共感してもらえて嬉しいです!
    そうですね、一緒に感謝してやってください(笑)

    将来、私も会いたいです♪
    いつかそちらの方に一度は行きたいと思っているのでその時は是非!よろしくお願いします☆

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  3. ねーちゃん2010年9月4日 16:44

    考えさせられたよありがとう
    視点をかえるってものすごく大変なこと。
    マイキーはイタリアいってまなんだんだね。
    私はあいかわらずこれまでの自分にしがみついてなかなかかわらない。
    もっと私も考えるよ。

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  4. こんにちは。ついったー経由で来ましたHoDoイタリアです。なんと言うか、ここまで素直に今の自分の思いを綴れるって勇気がいると思うんです。私も納得いかないことや自分の出来ることの限界を感じては虚しい思いをしていますよ。でも人生は我慢の連続だと思うんです。苦しみを忍んで耐え続けていると、光が見えるときがきます。それが自分の考え方のくせに気付くタイミング(好機)なんです。だから前を向いてお互い頑張りましょうね!トリノから近いですし、私たちがリヴィエラに行くときは会えるといいなと思ってます♪

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