2012年3月19日

良いこと、悪いこと。

おひさしぶりです。。。

あれから、特に変わったこともなく?ないか、いやあるか。。
あいかわらずやっております。

最近、イタリアに住んでよかった事かいてないなぁ~と思ったので今日は良い点や良かったことを書こうかなと思い、久しぶりにパソコンを開きました。

今日はイタリアならではの「いいかげんさ」について。

いいかげん(何でもかんでも)で愚痴はかなりありますが、実は良い点ってのもあります。

例えばよく行くスーパーで。

・ 顔見知りになるといろいろサービスしてもらえる

ハヤが売り物を落として壊してしまったとき、お代はいいよ!って明るく対応してくださいました。
以前、パスタの袋が破れてしまった時は弁償しましたが、、
だんだん仲良くなってくると「業務」より「接客」がメインになってくるような、、

また、先日このスーパーで買い物をした時。
いつもだいたいはレジでカード払い(デビット機能のようなもの)するのですが、
マリちゃんが入金し忘れたため、機能せず!
現金で払うにも3ユーロ足りない・・

私 「ATM行ってくるので買ったものをこのままにしておいて下さい」

いつものレジのおねえさん 「いいわよ、お金は明日持ってくれば。心配いらない」

私 「いや、、でも。。」

するとおねえさん、小さな紙に金額を書いて、わざわざ英語で「明日!」って書いて渡してくれました。
私はお礼を言って帰りましたが気になって気になって、、

家の中を探してようやくあった3ユーロ。
すぐにスーパーに持っていくと、

おねえさんはまた小さい紙に「thank you!!」と書いて私にくれました。

またお肉売り場では簡単に待っている人の順番をかっとばして私に「今日は何~?」と聞いてくれます。

これも「いいかげん」が普通のイタリアならではだと思うのです。
日本ならレジが1円でも足らなかったらかなりの問題ですし、順番無視したりすれば苦情殺到ということになりますよね。

肉屋さんでも、順番を飛ばされたほかのお客さんもなーーんにも言いませんし、
日本で言う「白い目」的な顔もされません。

そしてさらに。
子供を連れていくと(たいがい連れていますが)100パーセントの確率で店員さんがお菓子をくれます。
もちろん、初めの頃はこんなことは無かったんです。
店員さんは陳列棚から売り物のチョコレートやアメちゃんをがしっと掴みポンっと渡してくれます。
(しかもその場で開けて食え!食え!って言われます)笑
なんか毎回で申し訳ないのですが、、
棚卸しとか在庫チェックとかしないんだろうな~

たまにレシートチェックすると買ったお菓子が料金に含まれていなかったり、、

急に優しくされると恐縮してしまう性格の私なので(笑)戸惑うこともあるのですが、
この街で私という人間を認識してる人がいる、ということだけでも嬉しいし、サービスしてくれる人に感謝です。

いいかげんでなきゃできないよなぁ。。

あとは、

・ 車について。

これもいいかげんだからイラつくこともあるし、私にとって都合のいいこともあります。


交通整理や歩道で誘導している警察官が駐車禁止の場所に「いいよいいよ」って停めさせてくれる。

これなんか、日本でも絶対ありえないと思います。
でも、やっぱりこれも警察官による、という事が多いのですが。

あ、あの警官はオッケー、この警官はダメ、とか私も警官の顔を覚えていて判断が早くなってきました(笑)

だいたい7人程度がいつも同じところを交代で見ているので私も慣れたもんです。
でもマリちゃんは人の顔なんて見てないので、この良し悪しは知りません。

なのでたまに一緒に乗っている時「ここは停めたらだめだよ、ほら警官がこっち見てるーー!」って発狂しますが、私は余裕で停めます(笑)

「あんた、何年ここに住んでんの?」 いひひ、、、



さて、内容は変わって、、(いいかげんで得するネタはあまりない)笑

先日、隣街に住む日本人の女性Mさん(以前ここにも書いたとっても気の合う方)
と食事に出かけました。

しかも夜☆

私はマリちゃんに全て任せて、単独では初めての夜のおでかけ。
友人と食事、なんて日本以来!

夜8時待ち合わせだったので、それまで家のことや子供たちの食事は終わらせて
はりきって出かけました。

いろいろ事前に話し合った結果、ちょっと離れた街にあるメキシコ料理店へ。
ちょっと道を間違えながらも、、、日本語で気を使わずに話せるドライブは本当に楽しくて。

あっという間に到着。

私の話もたくさん聞いてもらって、いろんなお話をしました。
二人でアホみたいに大笑いしてがっつり食べてお腹も心も大満足♪

なので時間が過ぎるのはあっという間。。。
全てがあっという間でした。

じゃあ、また今度!

お別れをしたのは夜12時を回っていました。

そして気分良く、余韻に浸りながら、マリちゃんに感謝しながら家に向って運転していると。。

あ、タバコ買うんだった(まだ禁煙できてない。。)

帰り道にいくつか自販機はあったものの、年齢識別のために入れた運転免許証が反応しなかったり、売春婦がうろついてたりで結局家の近くまで帰ってきてしまいました。

それで、近所の自動販売機に寄るとことに。

もちろんコンビになんてないし、24時間開いてるところもないし、、
全ての店は閉まってるし、人すら歩いていない。

なのでタバコ屋さんが閉まっている時間はいつもこうして自販機を使うのですが、こんな夜中に一人でタバコを買うのは初めてでした(いつも夜はマリちゃんが行ってくれていた)

それですばやく車を停めて自販機へ。

しかし、また免許証が反応しない。
ああ、めんどくさいなぁ。保険証取りに帰ろうかな(明日まで我慢するという選択肢はなかった)笑

と何度か出し入れしていると後ろに人の気配が、、
振り向くと、ビール瓶を片手に持った青年?が車の中をのぞいています。

あれ、怪しいなと思いつつもタバコを買いたい一心で何も考えて無かった私。

いくらやっても買えそうにないのでもう断念しようかな、と思ったとき、その男が私の運転免許証をさっと、横からかっぱらったんです!!(近くにいることすら分からなかった)

あまりにビックリしすぎて一瞬????となっていると無言で私の免許証をもう一度機械に通そうとしています。

あ、困ってる私を助けてくれようとしてんだな、と思いました。
(過去に何度もこういうことがあり、意外と親切な人が多いという印象もあった)

男は私が持っていた5ユーロ札を取り、機械に入れようと何度か試してくれましたがうんともすんとも機械は動きませんでした。

すると男は私が開きっぱなしのまま持っている財布のカードが並んでいるところを指で触ってきました。

ああ、運転免許証が通らないから他のドキュメント(保険証など)が無いか確認してるんだなと勝手に思った瞬間、

男は財布から少しはみ出たお札をばっと塊でつまんで引っ張ろうとしたんです。

完全に無防備だった私も瞬間的に掴まれたお札ごと財布を引っ張りました。

その時、男の携帯が鳴りました。
男は電話に出るべきか悩んでいるようで鳴っている携帯電話をじーっと見ています。

私はこれはヤバイ状況だとようやく気がつき、いっきに血の気が引いてきました。

ここは大通りに面しているものの、車がときどき行きかうだけ。
周りにはだーーーれもいなし、誰かが歩いてくる気配すらなく、街頭と自販機の明かりだけ。

もし、この男が現金強奪目的で襲ってきてもどうしようも無い状況でした。

私はほんの5秒ほどですが男が携帯電話を見つめているすきに免許証を男の手から取り、あえてゆっくり財布に戻し、ジャケットのポケットに入れました。
それからゆっくり歩いて車に乗り、ロックをかけました。

とにかく帰ろう、、やばいぞ、

その時、男が機械に入れようとした私の5ユーロ札を忘れていることに気づきました。
あ!と思い、車から降りて男に話しかけようか、どうしようかと思いましたが、

男は私が現金の札を何枚か財布に入れていることを知っているのでもしかしたら力ずくで奪おうとするかもしれない、、

また、私の車には誰も他に乗っていないことも知っている。。

これは絶対に車から降りるべきではないな、、と思い、私はあきらめて帰りました。。。

帰ってからマリちゃんの顔を見てすごくほっとしました。
この事も話しましたが、5ユーロは諦めて正解。絶対に逃げるべきだったしマイコの判断は正しかった。男の携帯電話が鳴ったことは本当にラッキー!
といっていました。

自分がいかに無防備で無知でお人よしなのか、、
ここへ来てもうすぐ3年、ようやく分かりました。

Mさんと食事してる時も、どうやったらスリに遭うんだろう~なんて話していた矢先(私が)矢先というか数時間後にこれです。

自分が甘かったとしか思えません。

反省する気持ちと、そういうことが起きたショックと、自分のバカさに本当に眠れない夜になりました。
せっかく楽しい食事をしたのに。
とっても良い1日だったのに。。

でも良い勉強になりました。

授業料 5ユーロ。